不眠症には柴胡加竜骨牡蛎湯、酸棗仁湯、加味帰脾湯などが効果的です。
主に眠りの質を高めることを目的に服用します。例えば眠りが浅く何度も目が覚める、もう少し寝ていたいのに朝早めに目が覚めてしまう、などの症状に効果的です。
これらの漢方薬は西洋薬の睡眠導入剤のように即効性はありませんが、逆に翌日まで眠気が残る、日中ふらふらしてしまうなどの副作用もありません。また依存性、耐性もなく安全です。
例えば寝付きをよくするために最少量の睡眠導入剤を服用し、眠りの浅さを改善するために漢方薬を併用することによって、睡眠導入剤の種類、量を増やさずに睡眠の質を高めることが可能になります。
頭痛には呉茱萸湯、川芎茶調散、五苓散、桂枝加葛根湯などが用いられます。
呉茱萸湯は片頭痛に、五苓散は低気圧のときなどに頭が重くなるタイプの頭痛に、桂枝加葛根湯は肩こりからくる緊張性頭痛に効果が期待できます。
また、片頭痛、緊張性頭痛など複数の原因があるタイプの頭痛には二種の方剤を組み合わせたり、また、他の方剤で体質改善をはかるなどして症状改善をはかります。
煎じ薬
病状、体質に合わせて調合します。
写真は独活寄生湯加減という方剤で慢性間接リウマチの方に対し関節痛の軽減、体質改善を図る目的でお出ししています。